「くつろぎ」とならんで高崎車両センターには12系の改造800番台「やすらぎ」がありました。
「くつろぎ」に比べてこちらが後発です。「くつろぎ」だけでは旺盛な需要に応じきれなかったために
「くつろぎ」の3年後の1986(S61)年に大宮工場での改造により増強されたものです。
同じ12系の改造車が同じ高崎に在籍となった(こういう例は他区所にはない)ため、略記号は「くつろぎ」の「高12」と区別するため、「高12A」とされました。
ナンバーは以下。「くつろぎ」は群馬の山の名前でしたが、「やすらぎ」は川の名前からとっています。
1号車 スロフ12 827(旧スハフ12 130) 「神流」 定員28人 展望サロン付き
2号車 オロ12 853 (旧オハ12 319) 「荒川」 定員36人 サロン室
3号車 オロ12 854 (旧オハ12 320) 「利根」 定員36人 サロン室
4号車 オロ12 855 (旧オハ12 321) 「吾妻」 定員36人 サロン室
5号車 オロ12 856 (旧オハ12 322) 「渡良瀬」 定員36人 サロン室
6号車 スロフ12 828(旧スハフ12 131) 「碓氷」 定員28人 展望サロン付き
これは登場時の編成です。2~5号車のオロ12 800番台にはみな大きな側窓がありましたが、大きな窓は編成中央側(2・3号車は後ろ寄り、4・5号車は前寄り)に配置されています。
この大きな窓は、両側のドアのうち、便所・洗面所側ではない方のドアを埋めて区分したサロン室にし ソファーを配置したもので、「くつろぎ」では3・4号車にのみの設置でしたが、「やすらぎ」では2~5号車の4両にすべて設置されました。
数年後には3号車・4号車の位置が交換され、大きな窓が2・3号車の中央と4・5号車の中央にペア状態で配置されるようになりました。
房総地区への入線もわりと多く、1シーズンにつき平均およそ2~4回くらいの頻度でやってきていたと思います。「くつろぎ」よりも多かったかもしれません。
1990.3.11 高崎線からやってきて外房線を下り 安房小湊に到着。乗客は勝浦で下車しましたが、車両は千倉まで回送されます。DD51 898牽引。
サロン室は2・3両目は後ろ寄り、4・5両目は前寄りとなっている登場時の編成です。
安房小湊3番線で定期列車を待避。
上記の9年後、1999年3月の「やすらぎ」
3・4号車が逆に交換されており、サロン室は2・3号車のペアと4・5号車のペア状態となりました。牽引機はDD51はもう千葉県内では引退しており、DE10の独壇場となっています。
1999.3.26 DE10 1202牽引で内房線を上る、古河発の団臨の復路です。後部反射板付きとなりました。
勝山~保田で。小雨でした。
同日。保田での停車時間に先回り。
同日 13:14、1泊2日の行路の復路ですが、意外と早い時間にもう帰ってゆきます。館山か千倉発の古河行き。
サロン室の位置が1990年の画像とは変わっているのがわかると思います。2~5号車はオロ12 853・854・855・856 がもともとの順でしたが、853・855・854・856 の順になりました。
(以下次号)