前に658) の記事で、探してみます、と書いた東京~上野間の東北本線(在来線)の写真を掘り出しました。
東京~上野間の在来線が通じていて、東京発着の定期旅客列車が設定されていたのは、S48年3月末まででした。
S48年の4月以降は、東北・高崎・常磐線からの東京駅発着は廃止され、わずかにお盆・年末年始の臨時列車(品川発の東北本線方面)と、オクシナ回送がほそぼそと行き来するだけとなり、それも2~3年のうちに山手貨物線経由になったと思います。
s47(1972).11.5 8:03-8:08上野5番線で 513M「日光2号」165系
先頭車の編成札には「S58」とあります。正面のヘッドマーク挿しの形、クハが下り向きである点(新潟車はクモハが下り向きだった)から新前橋車だろうとわかります。
東京⇔日光 のサボを撮ってなかったのが後悔・・・
東京7番7:58発→8:03上野8:08→9:35宇都宮9:40→10:13日光着/ 宇都宮9:48→10:33日光着
途中の宇都宮で2本の列車に分割します。両方ともが日光行きで、G車付きの基本編成が9:40に宇都宮を発車したあと、9:48に発車したモノクラス編成は今市・日光とも20分後に到着します。
上野の停車位置から判断して、下り寄りの付属はモノ3連、東京方の基本はG車付き7連と思われます。
宇都宮分割で後に残る編成は季節運転でしたが、9月末までは毎日運転です。秋臨でも11月末までの毎日運転。
こういうふうに、途中駅で分割し、両方が同じ行き先に向かう列車は、季節運転の新宿発河口湖行き夜行臨時普通(大月で8連を4+4連に分割し、双方が河口湖行き)にも見られました。乗り入れ先の交換駅有効長が足りないときには こういう手がありました。
s47(1972).11.5 9:25上野9番着 東京行の3010M「ひたち1号」東京直通
クロ481他6M3T 前より Tsc M'M M'M Td M'M Tc←原ノ町方
「ひたち」はこの年の9月まではキハ81系で、たった1往復しかありませんでした。
S47年10月改正で485系に置き換えられ、5往復に増発されたばかりです。ただし、485系使用の「ひたち」は、47年の夏臨で「ひたち51・52号」が運転されたのがはじめてとのこと。
キハ81系時代からこの時間の上りのみは東京駅に乗り入れていました。
なお、隣の8番線は2005M「とき3号」の181系、9:15入線~9:30発車~新潟13:23着です。写ってはいませんが、その向うの7番線には3005M「白山1号」の489系が止まっていて、3010Mの到着と同時に、9:25に金沢へ向けて発車してゆきました。金沢着は15:55。
こちらは側面の方向幕を撮ってありました。3010M「ひたち1号」
S48年3月末をもって東京乗り入れが終了し、3010Mは東京方へ通じていない上野10番線到着へと変更されます。
「東京」 を表示した「ひたち」の方向幕も半年しか見れませんでした。
この東京駅乗り入れ列車、最後のダイヤは以下のとおりです。
<下り>13本
東京 7番 7:00発→7:05 上野5番 7:06発 511M日光1号・わたらせ1号→9:12日光 / 9:48高崎
東京15番 7:20発→7:25 上野5番 7:27発 1Dつばさ1号→15:10秋田
東京10番 7:30発→7:35 上野5番 7:37発 7021Mそよかぜ1号→9:38中軽井沢
東京 7番 7:58発→ 8:03 上野5番 8:08発 513M日光2号→10:13/10:33日光
東京 7番10:55発→11:01 上野6番11:05発 23Mはつかり2号→19:30青森
東京15番12:25発→12:30 上野5番12:32発 7023Mそよかぜ2号→14:33中軽井沢
東京10番16:00発→16:05 上野5番16:07発 35Mやまびこ3号→22:10盛岡
東京 7番16:20発→16:25 上野6番16:27発 2027Mあさま4号→20:39直江津
東京 7番17:22発→17:28 上野6番17:30発 479M普通→19:42勝田
東京 7番17:47発→17:53 上野6番17:56発 579M普通→20:57黒磯
東京12番18:55発→19:00 上野5番19:02発 1021Mひばり11号→22:54仙台
東京 7番19:20発→19:25 上野6番19:26発 2029Mあさま5号→22:27長野
東京15番19:25発→19:30 上野6番19:32発 2013Mとき7号→23:23新潟
<上り>14本(516M・6516Mを1本として)
宇都宮 5:39発 528M普通 → 7:31 上野9番→7:40 東京7番(→513Mに折返し)
勝田 5:33発 456M普通 → 7:44 上野9番→7:53 東京14番
原ノ町 5:40発 3010Mひたち1号→9:25 上野9番→9:34 東京15番
長野 6:50発 2022Mあさま1号→9:59 上野6番→10:06 東京7番
仙台 6:10発 1002Mひばり1号→10:04上野6番→10:11 東京10番
新潟 6:40発 2002M とき1号 →10:39 上野6番→10:46 東京10番
直江津7:15発 2024Mあさま2号→11:34上野6番→11:41 東京15番
中軽井沢10:28発7022Mそよかぜ1号→12:35上野7番→12:41 東京15番
盛岡 8:00発 32Mやまびこ1号→14:04上野7番→14:11 東京10番
高萩 14:17発 1480M普通 →17:00上野9番→17:07東京7番(→479Mへ折返し)
日光16:38発 516M日光2号 →18:48上野9番→18:22 東京10番
日光16:32発6516M日光2号 →(516Mに宇都宮から併結)
中軽井沢18:30発7024Mそよかぜ2号→20:45上野6番→20:52 東京7番
秋田13:25発 4D つばさ2号 → 21:09 上野9番→21:17 東京15番
青森14:00発 24Mはつかり3号→22:20上野8番→22:27 東京15番
各主要都市を朝一番に出発してくる上り特急はおおむね東京駅行きです。秋田への「つばさ」、青森への「はつかり」は逆に東京方を朝発ち、夜に帰る1往復が東京駅発着。
「あさま」がなぜか優遇されていますね。直江津・長野発で2本が東京行き。下りも同様です。
下り「日光」が2本、「そよかぜ」が2往復あるのは、外国人観光客が多かったからかと思われます。
東北線・常磐線の普通列車は東京発着がありますが、高崎線普通には1本も無いのが不思議なところ。このころの、線区や地方都市・列車の格 をおぼろげに感じます。
以上、S47年10月改正、ただし常磐線関係はS48.3.1訂補(479M普通の行先のみ高萩→勝田に変更など)。「そよかぜ」はS48.3.1訂補では東京駅乗り入れはなくなっています。
S48(1973).6.24 15:06 オクシナ回送が東京11番線に到着
EF58 68+20系寝台車ナハネ20 2両+ナハフ10 軽量客車
尾久客車区と品川客車区間で車両のやりとりをするための回送です。
逆の品川→尾久 の回送(シナオク回送)もあり、そちらは午前中だったと思います。