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1175)わか・さざ50年史(12)S57年夏~秋、相棒 房総急行の最末期 (YEAR-10)

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 間があいてしまいましたが、1167)

 

 

の続きです。

 

 S55年10月に総武快速線~横須賀線の直通運転が始まり、その後初となる 翌S56年の夏ダイヤでは「青い海」「白い砂」から伝統のヘッドマークが消えてゆきました。

 

 続くS56年7月、津田沼~千葉間の複々線化が完成。千葉駅の配線が大きく変わりました。

 それまで千葉駅構内の西千葉寄りにあった外房線⇔総武本線をつなぐ折り返し線は廃止され、代わりに黒砂信号所が開設されました。稲毛方から外房線方、総武本線方への分岐には、総武本線上りと外房線下りが交差しないように、大規模な立体交差が完成しました。

 

 このように「わかしお」「さざなみ」をとりまく環境は大きく変わってゆきましたが、「わかしお」「さざなみ」自体は、下り千葉発の時刻が それぞれ37分、07分になった以外はほぼ変化が無く、「わかしお」は相変わらず最も遅い 東京~安房鴨川間2時間26分、という日本一の鈍足特急のまま、来る房総急行全廃を迎えることになります。

 

 S57年11月の上越新幹線暫定開業(大宮開業)が近づいてくると、上野発着の在来線(昼行・夜行列車とも)に大ナタが振るわれることがはっきりと予想でき、その大波の中で房総急行の全廃もアナウンスされました。そう、上越特急「とき」の全廃で、183系1000番台に大量に余剰が出てくるのが 房総急行全廃の引き金となりました。急行➡特急への全便格上げです。

 

 当時、私は仕事の関係で 愛知県豊橋市在住でした。

 時折ある、東京での出張会議に振休をくっつけて 上野駅周辺を訪れたり、たまの帰省の折に 房総急行を追ったりしましたが、時間的な余裕も少なく、これで充分、という域に達することはできませんでした。

 

 1982(S57)年7月1日 201M外房1号 

 幕張区の第54編成、サロ165を含む7両編成で たぶんクモハ165-136。

 両国10:59→13:35安房鴨川  

 

 このときは、まだ急行廃止まで4か月余りあり、絶対もう一度撮影にくるのだ、と思っていました。 

 しかし、結果的にヘッドマーク付きの状態はこれが見納めとなってしまいました。 

 勝浦で 250M(上総一ノ宮で快速に接続の普通)113系に乗車中、車窓から。

 

 そして9月に入ると、まだ改正まで2か月半もあるのに、順次グリーン車の抜き取りが始まりました。なんという事でしょう!!

 時刻表で「9月XX日からグリーン車なし」という記載を見た記憶があるのですが、当該時刻表(たぶんS57年8月号?)が行方不明でして、このたびJRR刊「編成表 S57.11.15改正号」を調べてみました。

 急行グリーン車の欠車はS57年9月1日の 305M犬吠5号から始まり、順次全急行に及びました。

 9月1日からG車欠=305M犬吠5号(両国19:44発)

 9月2日からG車欠=205M外房5号(両国18:05発)

 9月3日からG車欠=202M外房2号(安房鴨川8:08発)、101M内房1号(両国6:30発)

 9月4日からG車欠=102M内房2号(館山7:58発)、502M鹿島2号(鹿島神宮8:23発)

 9月5日からG車欠=402M水郷2号(銚子7:01発)

 こうして、9月5日からの房総急行は全部モノクラスになってしまいました。

 転出への準備にしては極めて早すぎると思うし、夏が過ぎたら需要が急減し、カレチ人員合理化だったのでしょうか。

 

 伝統のヘッドマークですが、本来引退時の花形になるところですが、改正の一週間くらい前、少なくとも11月9日にはもう全部姿を消していました。

 せっかく豊橋市からやってきたのに、がっかり。おおいに不満も感じました。盗難するやからがいては困る、という防護策だったのかもしれません。消極的すぎるよぉ。

 当時は赤字国鉄への風当たりが強かった頃。国労・動労・同千葉地本などと当局との関係が悪化というニュースも流れていたと思います。

 

 S57(1982)年11月9日 7:08 千葉駅3番線に入線

 101M内房1号 両国6:30→8:41館山

 サロ無し6連の マリ354編成

 Mc-133 M'-856 Tc-198+Mc-137 M'-860 Tc-203←両国方

 

 この日は、前夜の大垣発340Mに豊橋(22:46発)から乗って、東京に 4:40着。上野駅構内で1時間ほど上り夜行の到着などを撮り、東京6:00発の627F成田行きで千葉に6:49着。

 新しくなった千葉駅の構内配線などを見物したあと、満を持して 101Mの到着を待ちました。2番線(緩行ホーム)からですが、立体交差の急坂を下ってきた101Mはこのような寂しい姿でした。

 

 

 7:08着 7:09発 千葉3番線(2番線から撮影) 

 101M内房1号 クハ165-203(後追い) 

 「354」の編成札が目新しいですが、番号が大きくなるってことは、つまり格下げ。

 単純に「54」編成を「354」編成に変えたのか?調べたら、両国方の3両にサロ165-133を挟んだのが旧54 の上り方に一致します。

 cf:旧54編成=Mc-136 M'-859 Tc-201+Mc-137 M'-860 Ts-133 Tc-203←両国方

 

 1982.11.9 8:10 1001Mしおさい1号 佐倉~南酒々井 

 クハ183-21 (マリ11編成) 

 

 この頃、このあたりの成田線側では盛んに複線化工事が行われていました。「おっ、総武本線側も複線になるのか!?」って一瞬思いましたが、決してそうではなく、単線のままでの路盤改良工事で、ノリ面を強化するようです。

 

 8:28 402M水郷2号 マリ353 サロ無しの6連。

 クハ165-192 ・・・クモハ165-138←銚子方

 こちらこそ複線化工事です。当時の状況は

佐倉駅--単線--本佐倉(信)---複線---酒々井駅(中線あり)---複線---並木(信)--単線--成田駅、という状況。本佐倉(信)、並木(信)は それぞれの区間のほぼ中間点くらいにありました。この複線化工事で、成田までの完全複線化をめざします。

 ここは、総武本線と成田線が位置的に離れてゆくところ。大きな踏切の少し東側です。成田線側は南側(カーブ外側)に拡幅されるようです。

 

 

 同じ402M を後追い撮影。バックは国道51号線(長熊大橋)で、今の3線区間の東端にあたります。

 この立ち位置の後ろ側ではカーブの外側(南側)に拡幅されますが、ここから奥の方(佐倉駅方)はほぼ北側に拡幅。しかし、左側の総武本線の工事の状況からいって、総武本線も南側に少し移動させられるのかもしれません。国道のケタ柱の位置は変えられないでしょうから、総武本線がまるごと1線ぶん南側に移動、というのは無理のようです。(現在もケタと総武本線の線路の間にスペースがある)

 

 1982.11.09 9:24 687F クハ111-1505 

 タイフォンが下部から上に上がった 独特の1500番台の顔。

 マリ117(11連)+204(4連)の15連 横須賀6:42発成田行き

 15両編成でグリーン車も見えるのに、「普通」の表示は間違っていますね。

 

 当時まだ「横須賀線⇔総武快速線」という 後に普及する表示が登場していなかったかもしれません。「普通」を大船以南、「横須賀線」を大船~東京間、「快速」を総武快速線以東として 使い分けていたのかも。それで表示切替をしそびれたのかもしれません。しかし、千葉以東では113系・113’系普通も多いので、これでは誤乗を誘発しそうです。

 

 

 9:28 502M鹿島2号 マリ72 クハ153-60他 サロ抜き6連 

 鹿島神宮8:23→10:24両国

  

 今度こそはHM付で来いよ~、と必死で念じていたと思います。しかしこれ(泣)

 ‎153系の編成番号は変化なし。つまりは全廃予定なのでしょう。‎

 

 ここは佐倉方 総武本線との並走区間から分かれて 大きなS字カーブが終わり 長い直線になる地点。ここ(編成の銚子方3両が踏んでいるあたり)が本佐倉信号所。このとき行われている複線化工事が始まる数年前から、ここから酒々井~成田方は並木信号所までがすでに複線になっていました。下り線側が直線、上り線側は片分岐(合流)でした。

 このたびの工事で、ここから佐倉方は南側に拡幅されることになり、上り線も分岐(合流)から直行という配線になります。

 

 

 502M後追い クハ153-541他

 南側に拡幅されるのがよくわかります。左側の黒い部分には農道も整備されるようです。(実際、後日の撮影時にはよく利用させてもらってますハイ

 

 9:48 DD51単機が成田線上りをゆっくり行きます。 

 

 本佐倉(信)~総武本線との合流地点間(Sカーブ)で、こんな 落花生を乾燥させる「高ボッチ」、そしてネギ畑は北総の原風景といえるでしょう。

 これは外房線の誉田~土気間でも秋から初冬には必ず見ることができました。同区間には牛小屋、牧場もあり、列車とからめて撮ることも容易でした。もっと撮っておけばよかった。

  (以下、続きます)

  

 

 

 

 


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